20年醸造醤油、「150グラム5000円」幻のワサビ、

真妻ワサビが幻と言われるのは、
収量が少ないという問題の他に栽培が難しいという理由もある。

この品種は非常に繊細で水を選ぶ。
具体的には水温が年間を通して安定し(約15度)、伊豆天城地方のような水量豊富なところでないとうまく育たないのです
 栽培が難しく、収量が少ないワサビだが、まれに100グラム以上に育つものもある。
値段は3000円(税込)。生ワサビの平均的な値段が1000〜1500円(100グラム強)だから、いかに高いか分かろう。150グラムだと5000円を超える値がつく。
すり下ろしてみると…
 気になるその味だが、
真妻ワサビの特徴は、辛味と甘味のバランスが抜群なこと。ワサビだから辛いのは当たり前なのですが、その中に甘味も感じられるのです。鼻を抜ける香りや粘り気のある食感もこの品種の特徴
 ためしに3000円のものを1本購入、刺身も用意して、すり下ろしてみた。その途端、野性的で鮮烈な香りが立ち上る。口に含むと、なるほど辛味と甘味が同時にやってくるではないか。

刺身に合わせるのも良いが、
ワサビ本体をじっくり味わう方法はないものか。
 
いちばんお勧めしたいのが、“ワサビ丼”です。
熱々のご飯の上にすった真妻ワサビ、かつお節、醤油をかけて召し上がってみて
 真妻ワサビイチオシの食べ方である。ならば、ワサビ丼を作るべく、「幻のワサビ」にふさわしい
幻の醤油も探してみよう。

■20年醸造醤油
 日本を代表する調味料、
醤油がピンチに。
大手の醤油メーカーが脱脂大豆を使って安い醤油を大量生産している一方、小さな醤油蔵が次々と廃業に追い込まれている
だが、そんな業界にあって、
「うちで使っている麹は大手さんの作るものと面(つら)が違う」
 と胸を張るのが、香川の醤油メーカー「かめびし屋」
創業二百六十余年、かめびし屋の醤油の特徴は「むしろ麹」製法にある。
20年醸造醤油
藁やイグサで編んだむしろの上で大豆を蒸し、香ばしく炒ってひき割りにした小麦、それに種麹を8人がかりで混ぜ、3日3晩徹夜で温度調整をして麹を育てるのです。もちろん大豆は北海道産の丸大豆、小麦は地元・香川の『さぬきの夢2009』という品種

こだわりの原料で手間暇をかけているのだから、出来上がった醤油も安くない。千数百円から9979円というのもある。なかでも極めつきは「古醤油廿歳造(こしょうゆはつとせづくり)」という醤油で、1本3445円也(税込)。驚かされるのは、その1本の量が55ミリリットルしかないことだ。
 試しに絹ごし豆腐にかけてみると、黒い液体がゆっくり落ちてくる。醤油というより、まるで墨汁のようだ。舐めてみるとそんなに塩辛くない。まるでバルサミコ酢、いや、これはやっぱり醤油だ。岡田氏が言う。
「醤油は麹と塩水を混ぜて“もろみ”を作るのですが、この醤油は、塩水の代わりに醤油を使う再仕込みという製法で、20年間もかけ醸造したものです。そのくらい醸造するとカチカチのもろみになるので、穴の開いた棒を突っ込み、そこにポタ、ポタと醤油を落としてゆく。1リットル集めるのに2週間かかります」
 だから、この値段でも高くはないと岡田氏は言うのだ。

先の真妻ワサビを使ったワサビ丼に垂らして食したところ、確かに美味くて、ご飯が止まらない。この格別の醤油、他にはどんな料理に使えば良いのだろうか。
「一滴だけ刺身につけて食べると魚の味がぐんと引き立ちます。でも、私個人のお勧めは、焼き立ての餅にポタリです。それはもうたまらない美味しさですよ」

 実を言うと、かめびし屋では、さらに35年ものの醤油もあるのだが、商品化していない

フランスから三ツ星レストランのシェフがやってきて、“どうしても欲しい”と、120本ごっそり買ってゆかれました
醤油の本当の味を知っているのは、日本人ではないのかも知れない。

時がたつと
熟成されるような
材料で
グリーンエムアンドジャパン株式会社。


宇野醤油(株)グリーンエムアンドジャパン株式会社

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